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答えはいらない
浦谷次郎
 年末年始になると、どういうわけかいつも忙しくて、一週間もないぐらいしか休めなくて、“今年は思い切って、有給を出して、2週間、休んでやろう”と思って、2週間、出したんです。
 だから、今までで一番ぐらい休めて、すごい、こころもリフレッシュできて、リフレッシュできたのはそれだけじゃなくて、自分自身もちょっと、こころの向き方を変えようって、今、2ヶ月ぐらい、敢えてやっていることがあって、すごい、こころ穏やかっていうか、全然、疲れも違います。
 きっかけになったのが、3ヶ月前ぐらいから仕事でちょっと、バタバタしていて、自分自身もかなり気が立っていて、自分より年上の女性、60代ぐらいの人ですけど、その人と自分にしては珍しく、感情的にケンカしかけちゃったことがあったんです。
 まぁ、ケンカ寸前で、ケンカにはならなかったんですけど、自分がカーッとなって、感情論になりかけたんです。

 だけど、アンガーマネジメントじゃないですけど、6秒おくと冷静になるのを“フッ”と思い出して、“いかん!”と思って、後でゴタゴタするのもイヤだったので、その場で「すみませんでした」って。その時は、“自分は間違っていない”と思っていたんですけども、“形式上、大人として、謝ろう”と思って、「すみませんでした。申し訳ございません」って。
 自分はどうしても、のめり込みやすいんですよ。
 一緒になって考えるのは良いことだと思うんですけど、なんか、その人にのめり込みすぎちゃうっていうんですかね。それは“良いも悪いもあるな”って、思ったんです。だから、自分は敢えて、一歩引いた方が良いなと思ったんです。

 そうしてから、変な話、こころの疲れがすごく違うんですね。いろんな愚痴とかを言ってくるんですけど、“第三者の視点”だから、「あっ、そうなんですか」と言って、「じゃあ、大変ですね」とか、自分自身が“別のことだ”と考えているから、すごい、こころ穏やかに、敢えてのめり込まない。
 その年上の女性も話してくるんですけど、“この人って、たぶん、聞いてほしいだけだな”と思ったんですね。だから、ホントに当たり障りのないことしか言わないです。
 「あっ、大変ですね」、「頑張ってください」と、“この人は相談にのってほしいんじゃなくて、ただ、話を聞いてほしいだけ”って。自分が一歩引いたことによって、そういうこともみえてきました。
 だから、敢えて、一歩引くことの大切さ。もちろん、親身になって、聞くこともすごく大事ですけど、一歩引くこともすごく大事っていうことが学べました。

 確かに、2週間、仕事を休んだので、もう山のように仕事がきていて、自分も見た瞬間、“わっ”と思って、引いたんですけど、それでも“やれなくはないな”って。
 自分の中で、今、こころ穏やかな状態で、仕事ができるっていうのは、すごく、良いことだなぁと思って、この状態がいつまで続くかわからないですけど、もしかしたら、明日になったら、また、怒り狂っているかも知れませんし、人間なのでわかんないんです。
 だけども、敢えて、一歩引くことの大切さ、そういう気持ちを自分自身が気づけて、この気持ちを維持できるような、やっぱり、人生を送っていきたいなっていうのが、一つの、新しい気づきだったかなぁと思いました。
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