No.73

姉弟のはなし

埼玉県熊谷市 花輪義江(62歳)
埼玉県熊谷市 野口孝儀(60歳)

北関東ブロック一泊セミナー
一日目の全体会より

野口 今日は姉と一緒に来ました。姉とは仲が悪いってことじゃないんですが、子供の頃はケンカするとホウキの柄でアザができるぐらいに殴られました。それに、姉にマンガの本を買って来てと言われて、店員さんに変な顔されても我慢して買って来ました。逆らえば叩かれる。そういうきょうだいでした。

それで今は、姉のことは好きでもないし、嫌いでもない。普通なんですよ。同じ親から生まれて、同じ信仰をやってきたんだけども、やっぱりきょうだいでも性格っていうのは違うんだなって。

でも、この信仰を母から教えていただいて、僕はもう還暦なんで五十年ぐらいこの信仰をしてこられたということ、姉も一緒にできたっていうことがしあわせだったかなって思います。

今までは言えなかったんですが、今日はお題で「きょうだい」って出たので話しました。ちょっと、まだ全部は話していませんが……。また明日にでも話したいと思います。

二日目の全体会より

花輪 昨日、弟からホウキでアザができるほど叩いたって言われて、自分には記憶がなかったんですが、昨晩、「やられたほうはしっかり覚えているよ」って話を聞いて、思い出したことがあります。

それは母から「お前は自分のやりたいことは、遠回りしてでもやり遂げる強さがある」って言われたことです。

弟と一緒にいても兄と間違われるようなきょうだいでした。そうやって振り返ってみて、自分が弟のことを全然意識していなかったことに気がつきました。 

昨日、弟は本当に今まで言えなかったことを言ってくれたんだなって思った時に、なんかこれからは、弟でありながら一人の人間として付き合っていけるなって思いました。

やっぱり、やっていないことはなかった。私は母親からされた記憶しかなかったんです。だからやっていないって言ってしまいました。すいませんでした。 

来月父の一周忌がありますが、そのことについても弟を頼りにしながら、一緒にやっていきたいと思います。今回、今まで気づかなかった自分のことを聞けるチャンスをもらいました。これからは弟にお世話になると思うので宜しくお願いします(笑)。

野口 姉ちゃん、昨日はあんなこと言ってごめんね。

僕たちは三人きょうだいなんですが、家庭が貧しかったので両親は共働きでした。姉が一番上で、私が二番目で下に弟がいます。やっぱり姉としてしっかりしなきゃいけないってことで、そういうふうにしてくれたのかなって。

よく夫婦とか嫁姑の話は聞くのですが、きょうだいの絆っていうか……。そういう意識をもったのは昨日、姉の顔を見た時なんです。例えば嫁は、離婚してしまえば他人になりますが、きょうだいは絶対縁は切れないなって。

あの、自分の話になっちゃうんですが、僕は本当に親不幸で、父と母がキライなんです。僕自身が間違っていると思います。父母の全部がキライっていうんじゃないんですが、やっぱり父母の生きざまっていうか、母は修行から帰ってくると、「ここに座りなさい、先祖がこう言ったんだ」とよく言っていました。そう言われることがすごく嫌で、よくケンカをしていました。

以前僕は、「父を殺したくなっちゃうことがある」っていう話をしたこともありました。それから父も亡くなったんですが、ずっとその思いは消えませんでした。

やっぱり父の生き方が許せないんです。父は本当に遊ばずに一生懸命働くだけだったんですが、僕たちの気持ちをわかってくれないっていう思いがありました。

父に対して感謝はしているんですが、今でも許せないっていうか、尊敬できる人とは思っていないんです。この教えをやっているのに、父母を大事に思えないんです。

でも久保副会長の、「大事にされる親にならなければダメ」という話を聞いて、その時に少しだけ父の気持ちがわかったような……生まれ育った環境がそうだったのかなって。

父は八人きょうだいで、みんなの面倒をみていたので苦労したんです。だから、生きるために、子供に向き合う余裕が無かったのかなって。そう思えるようになったんです。

この教えをさせてもらって、父母をこういうふうに思っていた自分が情けなかったんですが今は、〝とうちゃん、かあちゃん、ごめんね〟って本当に思います。自分が生きていた証は、両親がいて、先祖がいてってことなんだって。

今日は姉の話から始まったんですが、こうやって大勢の人の前で〝父と母がキライ〟と初めて言葉に出しました。今までずっと自分の本心が言えなかったんですが、今日はこの場で話せて、姉ちゃんへの思いも言えて、きょうだいでこの場に居られることが本当にありがたいなって思います。

大きな乗りもの2013年2月号より



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