No.57

聞いてもらって、今がある

静岡県静岡市 平井淳男(74歳)

 

私自身が相談を持ちかけて、今“気づく”しあわせを感じていることを話します。
私は昭和十一年に伝統工芸のオヤジとそれを支えるお袋に“いのち”をもらい、小さい頃から厳しく字と絵を教えてもらって育ちました。
お袋は私らきょうだい四人を産んで、子供三人が病気で苦しんでいたのを“なんとかしたい”と思い、この教えに入会しました。私は「拝んで治るなら医者はいらない」と反対してきたけど、「静岡で青年の集まりをつくれ」と言われてやり始めました。
だけど、やればやるほど、入会カードの数を競う数の論理に染まり、権力のオバケみたいな人がいっぱい出てきちゃった。他界した会員がいたならば、会費を減らせばいいのに、「減らしちゃいけない」と指導されて、苦しい思いをしてきました。
その時に、妻が勇気をもって、「恩師たちが残してくれた教えはこんな教えじゃないはず」と直訴したんです。妻が久保会長夫妻に相談を持ちかけて、その相談に久保会長夫妻は「こうしなさい」「ああしなさい」とは一切、言わなかったです。ただただ黙って聞いてくれた。“自分で判断していきなさい”ということを暗黙のうちに私たち夫婦は教わり、今があるんです。
恩師たちが残してくれた教えは、生活の中で、自分で気づいて、しあわせになることだとわかり、しあわせを感じています。今、この教えをやっていて、喜ぶ人がいっぱい出てきています。私も一生懸命、正直にやっていきたい。
在家仏教こころの会「人間宣言」を読ませてもらいます。
「人は、みな、父母(ちちはは)の子である。
ただ一人の例外もない。
父と母と子と、
かけがえのない関わりの中で、
人は、われを生きる。
われに目覚め、われを確かめ、われを養う。
人は、
父母の子であるという事実・真実のもとに、
誰もが、等しく、尊い。

人と共に、人は生きる。
人と人の間(はざま)にあって、われを生きる。
われに目覚め、われを確かめ、われを養う。
ときに傷つけ、いつしか癒しあいつつ、
人は、人と共に、人を生きる。

刻こく移り変わる森羅万象。
生きとし生けるものと共に、人は生きる。
生けるいのちの全(ぜん)つながりの中で、
人は、人として、人を生きる。
人は、みな、人を支えて、人を生きる。
人を支えて、人は生きる。」
こころの相談室は、広く社会一般に門を開き、相談を受けています。
その中で、相談者は相談員との語りあいから、自分の問題に自分で気づき、自分で問題を解決する糸口を見つけていきます。
また話を聞かせてもらう相談員は、黙って聞かせていただいて、聞かせていただく自分が勉強させていただくという“こころ”でやっています。
それが、在家仏教こころの会がおこなう、こころの相談室です。

(大きな乗りもの 2010年11月号)

▲ページトップへ

2016/05/08 NEW!
“共に生きる” 81
2014/11/10
息子の“こころの話”が聞けた!80
2014/08/08
胸の中がスッとした。79
2014/05/15
私は本当に被害者なのか!?
父と母の生き方からつかんだ“この自分”!
78
2013/08/09
きいてきいて!77
2013/07/16
父と向き合う76
2013/06/11
六十代の本音75
2013/03/10
夫婦二人でテクテク74
2013/02/12
姉弟のはなし73
2013/01/10
スッキリ!72
2012/12/12
聞き、語り合える場があって良かった!71
2012/11/12
「言葉が〝薬〟だ」70
2012/10/10
先に進む手立て69
2012/09/10
カギを閉めていたのは、誰だ?68
2012/08/01
自分のボロを出すのはうれしい事。やっちゃえばしあわせ!67
2012/06/20
相手の話に共感し、相手が聞ける状態になるまで待てる自分に。65
2012/05/17
まずは、子供の話を聞く。 信頼が親と子の絆を強くする 64
2012/04/10
3.11から家族の大切さを再確認、妻の話も聞ける自分になれた
こころの相談室
63
2012/03/15
話を聞くことから学ぶ
こころの相談室
62
2012/02/15
自分を語ることから始まる -全国こころの会- 61
2012/01/20
こころを話す場が地域にある -こころ21- 60
2011/11/25
自分で考えることが大事 -“共に育つ”を語る会-59
2011/11/10
こころを通い合わせる喜び -トライアングルネットワーク-58
2011/10/11
聞いてもらって、今がある57
2011/09/11
私の見つけた! しあわせの近道56
2011/08/10
大人が変わると子供も変わる55
2011/07/10
会えてうれしい!話せてうれしい!54
2011/04/06
人とつながるキッカケづくり53
2011/03/10
水平な三者の支えあい52
2011/02/10
人と一緒に、元気になる51
2011/01/10
身近な人との支え合い50
2010/12/15
「ここにいる」という支えに49
2010/11/10
正直に気持ちを語る大切さ48
2010/10/10
誰もがひとの勇気になれる47
2010/09/15
子供が教えてくれたこと46
2010/08/01
気づき合う人との関わり 45
2010/05/11
“当たり前”の日常 !?そんなものはどこにもなかった。 44
2010/03/16
初めての、人に作ってもらったお弁当。43
2010/02/16
青い空が青く見えるしあわせ。42
2010/01/21
「死にたい」と言う、その人に私は言った、「あなたが死んだら、私は一生傷つく」と。人と人との支え合い。41
2009/12/16
私は主人の尻拭いをする人!?「イヤだね」から始まった、私たちの夫婦革命。40
2009/11/18
父と私、息子と私、人さまと私、同じ目線で向き合って、語り合って元気になる。39
2009/10/26
「お父さんは、ばあちゃんの子供じゃ」38
2009/09/28
父に「死んでしまえ」と言ってしまった…。37
2009/08/17
言い聞かせない、今日頑張ったことをほめてやる。36
2009/07/15
苦しみの先に、まだ変われる自分がいた!35
2009/06/10
お母さん、一緒に生きてくれて、ありがとう。34
2009/04/27
“この自分”でいいや、“この自分”で生きていける!33
2009/03/12
結婚って、不思議やな、 今、家族って聞かれると両方家族。 この家族に会えてよかった!32
2009/02/05
みんな生きてるやんか!
みんな一緒やんか!
31
2008/09/26
教員生活、38年。人間を育てる学校という場で、子供たちから学んだこと。30
2008/07/16
嫌いだった父と二人きりの時間。 ポツリポツリと会話が生まれ、やがて 父の言葉をこころで捉えられるようになった。29
2008/05/26
私のエゴと優しさで、家族をダメにしてきた。今、一歩前へ!28
2008/04/04
恨み続けた23年が、あの人たちの“せい”から、あの人たちの “おかげ” に変わった!27
2008/02/10
「しあわせ」はこれから!家族みんなの決心。 26
2007/12/10
自分だけがガマンしていても何も解決しない。 25
2007/11/12
しあわせになる! 今、改めてスタートを切った 私たち家族の決意です。24
2007/10/13
泣いたり、笑ったり、喧嘩したり。家族で営む、当たり前の生活。その一日一日大切に、暮らしていきたい。23
2007/09/03
自分づくりって、何だろう? 人を大切に思えた時、自分が見えてきた。さらに「なぜ?」を大切に、自分自身を見つめ直す。22
2007/08/10
夫婦、親子、家族のつながりの中でこそ。幸せになります、きっと。21
2007/07/30
「どうせ苦労するなら、3人で苦労しようよ」 目に見えるモノすべてを失って得た娘のひと言。 われに返る。20
2007/07/20
やさしい長男の“いじめ”に愕然、母は奮起。 実は、自分の生き方が問われていた。19
2007/07/10
「保育園は練習するところ」、「れんしゅう?」“会話”が、親を育てる、子を育てる。18
2007/06/30
心にずっとしまってあった “こと”を、やっと口に。私を丸ごと受け止めてくれた父と母に感謝。17
2007/06/20
「一緒に生きようね」、生きる意欲がよみがえる。支えられるだけではなく、支えにもなれる自分を感じて走る。16
2007/06/10
部下をリストラできなくて、自分が会社を辞することに。後悔はしない。これが私の生き方。15
2007/05/30
リストラ、ガードマンに。格好つけててどうする。「今度見に行くね」、家族の応援が心の支え。14
2007/05/20
妹よ、あなたは自ら言葉を発しない。 けれども、いつもニコニコ。 あなたの笑顔が、もしかしたら、 誰かの助けになっているのかもしれない。13
2007/05/10
うつ病と共に生きる。胸にしまい込んでいた本当の気持ちを表に出せた!12
2007/04/30
もう無理に頑張らない。でも、諦めない。車イスの上で学んだこと。11
2007/04/20
子供というのは、ありがたいもんですな。こんなワシでも見捨てんでくれちょる。10
2007/04/10
生きているうちに喧嘩できる相手に感謝しな。 喧嘩できる相手がいるっていうのは幸せだよ。09
2007/03/26
四歳半で突然死。子を失った母が悲しみの中から把んだもの。「それでも自分をやめてしまうわけにはいかない」08
2007/03/12
不登校と家庭内暴力。 「この子がいなければ…」と思ったことも。 息子によって、私は母親になれた。07
2007/02/24
親が見栄、世間体を捨てた時 背中を向けていた子がイキイキと自分の道を。06
2007/02/17
若者たちと、今、真剣に関わっていこう。それが、街を、やがて日本を良くする。05
2007/01/27
自分の存在を認めて欲しい人は両親。僕の真実を語ります。04
2007/01/13
「オレはおらんでもええんじゃろ!」 息子の心の叫びに、 親として、やっと目が覚めた日。03
2007/01/13
辛い思いは、その人も。 十三年間の憎しみの心から解放されて、今。02
2007/01/13
子供たちの思いになって、 親子の縁を結び直すお手伝いをしていきたい。01
ΩΩΩ

書籍について

コチラの書籍にてすべてがご覧になれます。 ご購入は下記サイトからどうぞ。

一陽舎WEBサイト

Amazon.co.jp




about